2007年11月19日

清酒、地ビール製造の多胡本家酒造場訪問

津山地域の素材を活かし産学官民連携でこだわり食品を創りだす
「つやま夢みのり」グループの代表もされている
多胡本家酒造場 多胡 幸郎社長にお話を伺いました。

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写真_多胡社長

業務内容を教えてください。

300年続いている清酒醸造のほか、地ビール、焼酎、リキュールの製造・販売を手がけています。

社長が入社されたのはいつ頃ですか、どうして入ろうと思われましたか?

長男で小さいときから後継ぎということはわかっていましたが、大学を出て阪急百貨店に入社し、婦人服のバイヤーをしていました。バイヤーの仕事は1年先の仕入れを見ながら今の販売も並行する仕事、当時は本当に多忙で年中無休状態でした。

父(当時の社長)からも早く帰れといわれていたのですが、仕事のきりもつかず続けていたとき、父が急死し昭和58年、37歳の時帰ってきました。

帰ってからはどうでしたか。

子供の頃から見ていた仕事なのでギャップはありませんでした。デザイン、マーケティングなどバイヤーをしていた経験も役立ったと思います。ただ難しかったのは、杜氏制度です。

当時の酒造りは全国すべて杜氏集団に委ねられていました。10月に来て住み込みで働いてもらい4月に帰るのですが、既に高齢化が進んでおり病気やけがなど欠員に悩まされていました。そんな中、杜氏のリーダーが急死してしまい、代わりの方を探すのに大変苦労しました。

安定した酒造りを進めるためには、自社の社員による酒造りを進めるしかない、と平成に入ってから杜氏に社員をつけ、また様々な研修に行かせて人材育成を行いました。

また、閑散期の夏場対策として、最初仕込み水のミネラルウォーター販売を考えましたが、当時酒は大蔵省、水は厚生省で対応が難しくやめました。その後ビールの規制緩和があり、平成8年から地ビールを手がけています。

人材育成にどう取り組んでいますか?

数年前までは酒造り、ビール造りほかいろんな研修に行かせていました。今も必要なものには行かせていますが、特に地ビールの関係で百貨店や各地のイベント販売に社員を行かせています。

初めは面白がって行くのですが、慣れない立ち仕事がかなりこたえるようです。(私は百貨店で立ち仕事をやってたんで大丈夫ですが(笑))。
ただ、製造も事務もみんな行かせます。やはり実際にお客さんに触れるのが一番の勉強ではないでしょうか。

毎年田植えの後の恒例行事、自社で開く地ビール祭りも地域の方に楽しんでもらう目的で続けています。楽しんで頂くには社員のもてなしが必要ですが、そうしたことも自然と行えているようです。
−私も毎年飲みに行ってますが、地域の人も楽しみにしていますよ。
ありがとうございます。

学生時代は何をされてましたか。

中学と大学では軟式野球。高校の時はサッカー部でした。就職してバイヤーをやっていた時には、仕事柄ゴルフ、テニス、ウィンドサーフィンなど流行りものを一通りしましたが、特にウィンドサーフィンにはまっていましたね。その影響で津山に帰ってからもよく海に行っていました。

従業員の方に求めることがありますか?

仕事をするのは当たり前ですが、人間性が大事です。人に好かれる性格の人を採用しています。身支度や心配りがきちんとできる、そんな人になって欲しいですね。

課題と目標は何ですか?

自社が加入している「つやま夢みのり」の活動も同じですが、地域ブランドの確立です。水、空気、人、この美作地域で採れる産物を活かして、どう売っていくか。

地方はもう影響が出始めていますが少子高齢化の中で国内のパイが減ります。規模に関係なく世界の一部『世界中ではない(笑)』に認められ、売れるようにしなければなりません。

私の子供(後継者)はワールドカップに連れて行ってから海外好きになり、留学後別の会社に就職しています。国際派に育ったようなので(笑)これからは海外にも目を向けて生きたいですね。


H17年入社の安東 貴恵さん(S57年生まれ)にお話をお聞きしました。
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写真_安東さん

どうして入社しようと思いましたか。

のんびりした津山が好きで地元美作大学食物学科を卒業する際、学校を通じて紹介のあった多胡酒造に入社しました。実は私お酒が飲めないのですが(笑)、先輩もいるので、安心して入社しました。

入ってみていかがでしたか?現在の仕事を教えてください。

事務が中心ですが、酒の仕込み、瓶詰めなど製造を手伝ったり、展示会やイベントの販促、梅酒の材料の完熟梅を収穫したりと(笑)いろんな事ができます。

今は、通販の会社さんとの窓口にもなっています。社員の距離が近いというか、アットホームで気軽に相談ができるので助かっています。

これから就職される方に一言お願いします。

私はのんびりしているタイプであまり参考にならないです・・・(笑)。

多胡酒造をPRしてください

300年も続いてきた酒蔵ですが、新しいことにもたくさん挑戦しています。楽しい職場でみんな一緒になってできるのがいいところだと思います。
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写真_清酒の銘柄にもなっている五葉の松の前で女性社員さんに集まって頂きました。


取材後記
安東さんはじめ女性社員さんからは、ほんわかした中に凛とした感じが伝わりました。
社長が言われた「身支度」、歴史と伝統を持つ同社ならではの言葉だと感じました。

(取材 山田、沼)
posted by tsuyama-sangyo at 17:27| Comment(0) | TrackBack(0) | (資)多胡本家酒造場