津山高専専攻科 機械.制御システム工学専攻2年(H14.4高専入学) 藤岡 紘(こう)さん(S60年生まれ)にお話を伺いました。

写真_藤岡さん
どうして高専に進学しましたか
ロボコン(ロボットコンテスト)をしたかったからです。
−ロボコンは何で知りましたか
小2のときTVで見て、小5で高専に進学すると決めました。
入ってよかったことは
やっぱりロボコンができたことです(笑)。
悪かったことは
特にないですが、強いて言えば赤点の点数が高く、単位を取るのが少し大変なことくらいですか。
困ったことは
実家が作東で通学が大変でしたが、今は車で通えているので大丈夫です。
好きな教科、授業は何ですか
設計製図や機械工作法ですね。
苦手な授業は。
英語です(笑)。
高専生活の思い出は
やっぱりロボコンです。高専ロボコン全国優勝(2005年第18回大会)にも関わりましたが、昨年神戸で開かれたレスコン(レスキューロボットコンテスト※1)で「ベストポイント賞(1位)」を受賞し、またレスコンで一番名誉のある賞「レスキュー工学大賞」も受賞できたことが一番の思い出です(詳しくは※2のページをご覧ください)。
本当にロボコン一筋の学生生活でした。
※1http://www.rescue-robot-contest.org/
※2http://www.rescue-robot-contest.org/7th-contest/kyogikai/video.html

写真_レスキューロボコンで使用の人形を手にする藤岡さん
今一生懸命になっていることは
ロボコンに関わる後輩の育成です。
−先生は教えてくれませんか
もちろん先生も教えてくれますが、今は先生が忙しい時期ですので、機械設計とか加工方法を教えています。
−校内予選もあるんですか
今は電子制御チームと情報総合研究部という部の2チームがロボコンをやっていて、参加枠も2つなので大丈夫です。

就職はどこに決めましたか。
自宅から通え、設計から加工までできるイコマロボテックに決めました。
最後に高専をPRしてください。
自由な学生生活が送れることと、5年間で大学相当の学問が学べることだと思います。
学費も大学に比べ大分安いですし。
電子制御工学科なら電気もパソコンも機械も学べます。
電子制御工学科は高専5年間通った後に編入学をする人も多いです。普通に高校から大学に進学するより簡単ですし、たくさんの大学を並行して受験できるので高校から大学に進学するより有利です。
東大や早稲田に行った人もいます。
また、特に今津山高専はロボコンが強いですよ(笑)。
藤岡さんへの取材中、ちょうど同じ部屋にいた制御工学科5年(H16.4入学)の益田 直樹さん(S62年生まれ)にもお話を伺いました。

写真_益田さん
どうして高専に進学しましたか
中学校のときにマイコンを通して電子回路に興味を持ち高専を志望しました。先生には「もっと勉強しないと受からない」と言われましたが、入れました(笑)。
−出身は
牛窓で、学生寮に入っています。
学生寮はどうでしたか。
最初の日に上級生の指導というのがあって、体育館に円形に並びいろいろ注意され驚きました。嫌なことも理不尽なこともありましたが、入寮したおかげで根性がついたと思いますし、バネになりました。
個室ではないので上下関係や礼儀など、社会に出る上で役立つと思いますし、寮生ということで友人も作りやすいのではないでしょうか。
今は上級生の指導もかなり緩くなっているのがちょっと気がかりですが、新入生には優しい寮になるのではないでしょうか(笑)。
入学して良かったことは
大学と遜色ない技術、知識を学べることだと思います。また高専への求人は今30倍以上です、これは大学の工学部より断然いいと思います。

写真_取材した実験室内に鎮座する過去のロボット達
悪かったことは
特にないのですが、JABEEの関係でいろいろあるようです(笑)。
JABEE:(Japan Accreditation Board for Engineering Education)大学や高専で勉強する内容が水準以上であることを評価・認定する日本技術者教育認定機構のこと。
好きな教科は
電子回路工学です。ほとんど自分の趣味の世界ですが(笑)
最後に高専をPRしてください。
専門科目がたくさんあり、その体質に会う人、好きな人はものすごく伸びる環境だと思います。私もロボコンに関わり、社会人になっても続けていきたいと思いますし、就職も数多く求人があった中で神奈川県川崎市の会社ですが回路設計からハード製作まで何でもできる会社に決めました。
自分のしたいことがものづくりなら、高専は本当に魅力的な学校だと思います。
国立なので寮費含めて授業料が安いのも魅力ですよ(笑)。
取材後記
「ロボコン」に青春を捧げた2人、社会人になってもロボコンに関わりたいとのことでした。
メカ好き、機械好きの少年が高専でエンジニアとして成長された過程が伝わる取材でした。
4月から新社会人として更に大きく成長されるのを楽しみにしています。頑張ってください。
取材(尾高、沼)