
写真_貴志工場長 写真_津山工場
業務内容を教えてください
松下電器産業の記録メディア専門の製造工場です。
主力商品としてブルーレイやDVDなどのディスクメディア、それとDVCテープなどの蒸着テープを製造しています。


−Panasonicプランドの記録メディアは全てこの工場で作られているのですか
そうです。片面2層のブルーレイディスクの生産は世界で最初に始めたんですよ。
写真_津山工場航空写真
津山に赴任されたのはいつ頃ですか
工場長に就任したのは昨年ですが、着任したのは2004年3月です。津山に来る前は映画の都ハリウッドで映画用DVDの製造工場を立ち上げ、そこに勤務していました。用地選定から携わることができ、7年間とてもいい経験ができました。
米国が車社会でしたので、津山にはすぐ馴染みましたよ(笑)。こちらでも車があれば、生活に不便することはありませんし、コンパクトにいろんな機能が集中しているので便利ですよ。
こうした生活に慣れると都会の満員電車での通勤はもうしたくないですね(笑)。
入社後印象に残っていることは
入社後ずっと光ディスクの研究を行ってきましたが、1995年に片面2層のDVDの開発に成功しました。当時まだ開発品でしたが、初めて2層のDVDで映画が観れたときはうれしかったですね。
また、2004年に大きな台風でこの工場の屋根が一部飛ばされたことがありました。ですが、たった1週間で生産を再開することができました。
それも単に再開しただけでなく、以前よりリードタイムを格段に減らす生産革新までできたのです。転んでもただでは起きないというか、この工場に来てまだ間もなかった時期でしたが、この工場の「人の力」には感服しました。
一番力を入れていることは
「人」を活かす枠組みづくりです。本工場には450名の社員がいますが、「この工場で働きたい」と思えるような環境や体制を整えて、100%の力を発揮してもらえるようにしたいですね。あと衆知を集めて改善してゆく活動をもっと活発にやっていきたいですね。
人材育成にどう取り組んでいますか
OJTと小集団活動が基本だと考えています。現場の課題を解決していく中で学び、また小集団で周りの人からいろんなことを吸収していく。
加えてベンチマークですね。研修や別の工場に出て、客観的に自分を知るといいますか、強み、弱みを知ることによって自分の伸びるべき方向がより明確になると思います。そうした意味で津山の工場は少し山の中で(笑)、個々の社員は自立してますが、もっと外を見てもらう機会が必要だと感じています。
どんな方を採用したいですか
バイタリティとモノを素直に見る目を持っている人ですね。現場、現物、現実といいますが、モノを素直に捉えることができる人は伸びると思います。
趣味は
映画鑑賞と「食」ですね。食べることも好きですが、料理もします。米国で多国籍の料理に触れ、レストランで食べた味を家で再現したいと、いろんな調味料もそろえてチャレンジするようになりました。得意はパスタ系ですが、中華や和食もやりますよ。
−津山では何がお勧めですか
断然「肉」ですね。これまでいろんな所に行きましたが津山の肉(牛肉)は本当においしいです。焼肉が特に好きで、個人的には「焼き肉ソウル」が好きで、今日も行く予定です(笑)。
学生時代は何かされていましたか
大学のときはバンドにのめり込んでいて、将来はそっちの方向に進もうかと思っていたぐらいで、勉強しなかったですね。会社に入って「勉強しとけば良かった」と後悔しました(笑)。
目標と課題は
国内でのモノづくりが難しくなってきていると言われる中で、やはりこの津山工場を維持・発展させることですね。熟練技術者の技術・技能を若手に伝承して、時代に即した生産をこの津山で続けて行きたいと思います。
H16年4月入社の技術グループ技術第2チーム清水 浩子さん(S58年生まれ)にお話を伺いました。

写真_清水さん
どうして入社しようと思いましたか
「松下電器」という名前も正直ありました(笑)が、記録メディアへの興味もありましたし、学校の先輩もいて勤務地も津山でしたので入社しました。
入ってみていかがでしたか?現在の仕事を教えてください
ビデオカメラ用DVCテープの信頼性評価と解析を主に行っています。具体的には製造したDVCをいろんな条件(温度、湿度)において、信頼性試験を行い、試験結果と解析結果を設計にフィードバックさせています。
高専の電子制御工学科を卒業しましたが学校で学んだこととのギャップはありましたね。
学生時代は何をしていましたか
中学校ではソフトボールで体育会系でしたが、高専では茶道部に入りました、それとバドミントンも少ししました。今でも家で抹茶を点てたりしますよ。
今頑張っていることは
スキルアップです。特に英会話スクールに通って、英語を頑張っています。
社会人になって感じることは
やはり責任ですね。学生のときは個人だけのことが会社では組織としての責任になりますから。特に、他の人や部署に迷惑が掛からないように日程厳守を心掛けています。
これから就職する人へアドバイスするとしたら?
希望する仕事、会社の下調べは大事だと思います。必要な資格があれば挑戦するべきですし、自分の強みになる何かを身に付けられればそれをアピールできると思います。また、社会で役立つことになると思います。
自社をPRしてください
年齢に関係なく、頑張った分、成果を認めてもらえやりがいがあります。
−やりがいを感じるときはどんなときですか
私の解析した結果が設計にフィードバックされ、製品が改良されたときですね。

また、毎年夏に納涼祭があります。私もレクリエーション委員なので準備等もあるのですが、社員一丸になって、地域の方も招いて楽しめるイベントになっています。
H17年4月入社の生産技術チーム黒住 洋平さん(S57年生まれ)にお話を伺いました。

どうして入社しようと思いましたか
大学では電子工学を学びましたので、電気関係の仕事がしたいと思っていた中で、この工場を見学する機会があり、設備・工程を見て様々な仕事が出来ると思い決めました。
入ってみていかがでしたか?現在の仕事を教えてください
業務は生産設備関係です。設備や工程も多く、電気全般からプログラミングまで様々な仕事をさせていただいています。面白くとても充実しています。
困っていることはありませんか
特にありません。1日が短いことでしょうか(笑)。
学生時代は何をしていましたか
中高と陸上をやっていましたが、大学では好きな電気が学べ、主に勉強をしていました。
−主に勉強とは珍しいですね(笑)趣味はなんですか?
ドライブです。ふらっと山に出かけたり、気の向くままのんびり運転しています。
今頑張っていることは
仕事です。知識と技術をもっと得たいですね。
社会人になって感じることは
時間管理と5年後10年後をイメージしたキャリアアップが大事だと感じています。
就職活動にアドバイスするとしたら
いろんな会社が見られるのも就職活動のときだけだと思うので、できるだけ多くの会社を見た方がいいと思います。自分の得意なこと、好きなことが伸ばせる会社が見つかればいいですね。
自社をPRしてください
完成品を一貫生産している工場なので専門的であり幅広い業務があります。ブルーレイディスクの生産も行っており、最新の技術にも触れられ、レベルの高い技術が取得でき、グローバルな活躍もできると思います。
オンリーワンやナンバーワンの技術が社内に多くあり、自分の好きな仕事ができるので将来の夢が膨らんでいます。
取材後記
地元でもブルーレイディスクの生産が津山で世界最初に行われたことは知られていないと思います。
また、その開発をされた方が工場長というのも素晴らしい事だと思います。
津山地域最大規模の工場である同社の永続、発展を応援します。
(取材:山田、沼)