2008年12月15日

津山商業高校 有限責任事業組合 TSUSHO 鯉 Farmの販売実習を取材

鏡野町の夢広場で開催された『味覚祭』における「有限責任事業組合 TSUSHO 鯉 Farm」の販売の様子を芦田社長に伺いました。

1年間の集大成となる今回の販売ですが鯉の成育具合はどうですか

卵から孵化した稚魚7,000匹とプラチナの稚魚3,000匹をプールに放流しました。自然淘汰もありますが、予想以上に元気よく大きく育ちました。
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写真_飼育した鯉の移送(津山商業高校プール)

−売れ行きはどうですか

2日間とも開店前から行列ができるなど大盛況で、売上は昨年を上回ることができました。
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−良かったですね。今回販売で工夫された点は?

売上伝票の改良と、お客様に少しでもスムーズにお買い物をしていただくために、お客様のお名前をお聞きしました。そうすることで、商品を間違いなく手渡すことができましたし、何よりもお客様と社員(生徒)との距離がより近くなったように思えました。
また、先に並ばれたお客様から買い物をしていただけるように、並びやすく工夫したことでクレームの数も激減しました。
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新製品として「津商ラーメン」が売られていますが手ごたえは

予想以上の人気で、用意していた100食が完売しました。私も知人から津商ラーメンを頼まれていたのですが・・・。
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−「津商ラーメン」でのこだわりは何ですか

3食500円という安価に加え、通常100gのところを120gと増量しました。
そして「地域密着」という面からも、県北特産の山の芋を麺に練り込んだ点がこだわりです。

後輩にどんな事を期待していますか

今年以上の売上はもちろんですが、そこだけにとらわれることなく販売地域の拡大や錦鯉での品種改良、錦鯉に匹敵するくらいの新商品開発に力を入れてもらいたいです。

「社長」として取り組んだこの事業で良かったこと苦労したことを教えてください

「TSUSHO 鯉 Farm」では、商品を自分達の手で作り上げて販売することで商品へのこだわりがあり愛着がわいてくるのです。特に錦鯉は生死があるので他の商品より苦労は絶えません。どの商品でも買って頂いたお客様の笑顔が忘れられません。また、手塩にかけた錦鯉が売れていく反面、やはり寂しさも多少は感じています。 
今年度の販売実習は終了しましたが、次回(5月)に向けて準備をしています。今後とも「TSUSHO 鯉 Farm」をよろしくお願い致します。


編集後記
半年前に初めて取材した時の鯉が立派に育ち、販売現場では社員(生徒さん)の姿も頼もしく見えました。卒業後はそれぞれ違う道を歩まれますが、商売を実体験したことは必ず将来に役立つと思います。
今、未曾有の不景気が世界を包んでいます。この高校生達のチャレンジのように若い力で切り開いていきたいですね。
(取材:沼、町田)
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2008年09月24日

津山商業高校 有限責任事業組合 TSUSHO 鯉 Farmを訪問

津山商業高校文化祭で「有限責任事業組合 TSUSHO 鯉 Farm」の販売の様子を芦田社長に伺いました。
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写真_芦田社長

販売の商品は何ですか

『鯉すくい』(稚魚約100匹)と『鯉せんべい』が25袋と『ヨーヨーすくい』です。
ヨーヨーすくいも人気ですよ。
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鯉すくいは金魚すくいよりも簡単で、楽しくて何度もしてくれる人がいます。持って帰って飼っても良いし、リリースしても良いです。
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鯉せんべいは委託して作っていますが、焼印のデザインは先輩が考えました。

−文化祭での売り上げ目標は−

学校での売り上げ目標は品数も少ないので、10,000円ぐらいですね。

−以前取材したときの鯉は順調に育っていますか−

産卵した分は元気に育っていますが、親鯉のメスが全滅してしまって大変です。

−何か原因があったのですか

水温が上がったのと餌のやり過ぎでした。

−飼育をするにあたって難しいことはありますか

水温調整や餌のやり方、また、従業員同士の意思伝達が難しいですね。これからの課題です。

−鯉の稚魚はどれくらいですか

現在、約5,000匹います。

−新しい商品はできましたか−

新商品の開発は順調でいくつかありますが、内容は秘密ということで・・・。

今、頑張っていることは何ですか

就職活動をかんばっています。

卒業までにやりたいことはありますか

今いる鯉が売切れるまで、販売実習を何回もやりたいです。

PRがありますか

11月下旬に鏡野町の(財)鏡野町振興公社「夢広場」で開催される『秋の味覚祭』では錦鯉の販売やと金魚すくい、錦鯉すくいの販売をします。錦鯉は、2歳魚の紅白、当歳魚の“つしょう紅白”やプラチナ、金魚は当歳魚のコメット、らんちゅうです。
多数のお越しをお待ちしています。

編集後記
高校生によるベンチャービジネスですがいろいろ大変な様子です。
しかし社会に出る前にこうした経験ができるのはとてもいいことだと思います。
近くの方はぜひ「夢広場」での販売で彼らの頑張りを応援下さい。
(取材:山田み、町田、平山)
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2008年06月30日

津山商業高校 有限責任事業組合 TSUSHO 鯉 Farmを訪問

今回は、高校の中でビジネスを行うという非常にユニークな活動をされている「有限責任事業組合 TSUSHO 鯉 Farm」芦田 智昭社長(H2年生まれ、3年生)にお話を伺いました。
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写真_芦田社長

どうして津山商業高校に進学しましたか

中3のときに各高校のパンフレットを見ていたときに、ベンチャービジネス、起業家精神といった言葉が目に留まりました。将来自分で事業をしたいという夢がありましたので、迷わずこの高校に進学しました。

−どんな事業がしたいですか

店というか夢は大きく(笑)デパートを持ちたいですね。

入って良かったことは

「ベンチャービジネス」(学校設定科目)を学べることです。

入って良くなかったことは

商業なので簿記の授業が多いのですが面白くない(笑)ですね。

−将来事業するなら簿記も役立ちますよ

はい、そう思い頑張って2級まで取りました。

今、頑張っていることは

TSUSHO 鯉 Farmの事業です。立候補して社長になったので、責任も感じています。

−その服、変わってますね

錦鯉の飼育などで服が汚れるので、みんなで統一したユニフォームを着ることにしました。
これは自分で仕入れに行ったんですよ(笑)。
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部活は何かしていますか

中学から剣道をしています。

学校をPRしてください

和気あいあいとした楽しい学校です。他の学校では学べないこと(ベンチャービジネスなど)が学べますし、机の上の勉強ばかりではありませんので、興味を持って学ぶことができると思います。

TSUSHO 鯉 Farmではどんな事業をしていますか

毎年ベンチャービジネス(学校設定科目)を選択した3年生で事業を行っており、昨年度からLLP(Limited Liability Partnership有限責任事業組合)として活動しています。
先輩方が商品化したものは
津商猪ラーメン、鯉せんべい、美作三湯湯の素セット、e-積み木です。
中でも、社名にもなっている「錦鯉」を交配、孵化、飼育して販売する事業が、売上の中心になっています。

−錦鯉ですか、大変でしょう

私達は4月から始めたばかりでまだまだこれからです。

ここからは先生方にお尋ねしました。

この水槽も全部手作りです。アングルを切断・穴あけし、ボルトでとめ枠を作り内側にコンパネを入れてブルーシートを張るまで全部、生徒自らの手で作成されたものです。ろ過装置も手作りなんですよ。
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−どうして錦鯉を事業にしたんですか

2004年10月に発生した中越地震のニュース等で新潟県旧山古志村の鯉が危険な状況にあることを知った生徒たちが、「それなら自分たちで何とか救う手立てがないものか。そして私たちがさらにPRしたい」という気持ちがきっかけとなりました。ちょうど錦鯉をよく知っている教員がいたことも大きな支えとなりました。

早速、新潟県旧山古志村から親鯉(紅白)を譲っていただきました。交配・孵化させる一方で、稚魚も仕入れて飼育、販売したのが最初です。
最初はグリーンヒルズ付近に稚魚田を作り飼育しました。親鯉の交配・孵化に成功し、毛仔(「けご」孵化したての状態)を授業で使わなくなったプールに放流したのです。施設の有効活用という意味でもいい着眼点だったと思います。
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写真_プールへの放流

−ここでは孵化までさせていますね。

はい、単に育てるだけでなく2年前からは親鯉に交配させ孵化させるところから行っています。2年前に孵化に成功した先輩方が記念して、鯉せんべいを企画されたそうです。
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写真_稚魚

−困っていることは

今は5月下旬に孵化した稚魚が水槽にいます。昨年も同じ時期に孵化し、順調に成長していったのですが越冬できず全滅してしまいました。越冬させることができれば、販売価値も高まると思われますので今年は何とか対策を講じたいものですね。
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−うまく産卵しますか

鯉の産卵はデリケートで水温にも気を使います。産卵準備のさせるために、校舎にあるシュロの木の皮をはいで束ねて、アク抜きをしてから水槽につけます。これに卵が付着し、孵化に最適な場所となるのです。これも最初はビニールテープなどで試してみましたがうまくいかず、試行錯誤してこれにたどりつきました。
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写真_シュロの木(皮がはがれている)

−どんな錦鯉が高く売れますか

紅白と大正三色の2種類を育てていますが、錦鯉は上から見ることが多いので、左右対称であったり、模様であったり、愛好家では何百万円の鯉も取引されますので奥が深いですよ。

また、大きい鯉の方が高く売れますが、環境や飼育方法などの条件をうまく整えないと大きく育ってくれません。
本当に難しいですよ(笑)。
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−販売はどうしていますか

毎年、鏡野町振興公社(夢広場)で春と秋に販売しています。当日は朝早くから、トラックの水槽に錦鯉を移し、現地で値段ごとに別の水槽に入れ替えるなど大変です。
また、お客様とのやりとりも全て生徒に任しています。接客について、お客様からクレームがあったりしますが、そうした事もいい勉強だと思います。

ここから再び芦田社長

社長として何か新事業のアイデアがありますか

友人の家が陶芸をしているので、携帯ストラップや小物(箸おきなど)を商品化して売りたいなと考えています。

売上目標は

昨年が80万円くらいなので、それを上回りたいですね。

最後に会社をPRしてください

1年間だけですが、汗を流して設備を整えたり商品である錦鯉を飼育したりするなかで、組織の一員としての役割や責任を果たすことの大切さを実感しています。「高校生の自分たちでこんなこともできる」という姿を見てもらいたいです。秋には頑張って育てた鯉や新商品を販売しますので、ぜひ来てください。


編集後記
高校生なのに社長。
他の社員!?を鼓舞しながら錦鯉の飼育をしていた姿は、まさに社長でした。
秋には、育てた錦鯉を売る姿を見に行きたいと思います。
津山商業のベンチャービジネス(学校設定科目)から将来の起業家が生まれてくるのを期待しています。
(取材:沼、町田)
posted by tsuyama-sangyo at 08:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 津山商業高校